知り合いのデザイナーだか職人が、工房でシャツを作っている
白を貴重とした簡単なつくりの一室で、机だけが使い込まれた木でできている

布地をプリンターのような機械に通すと、模様のプリントと裁断を
いっぺんにこなしてくれ、シャツの部品がべろりと出てくる
机に備え付けのミシンを慣れた手つきで操作し、簡単そうに繋ぎ合わせていく
みるみる長袖の片方が出来上がる

シャツは、縫い代や切り取り線などを大胆にデザインに取り入れたもので
製造時に必要な目印をそのまま意匠とするアイデアは新しいなと思う
商品化したら買うから教えてください、と伝えると
まだ試作だからねえ、と微かに歯切れの悪い返事が帰ってくる