天気が良かったので、道の駅に行くことにした
とはいえ、日帰りで気軽に行ける近郊の道の駅は行き尽くしているので
少し範囲を広げ、調べてみると産直市場のような場所が見つかったので
そこに行くことにした

道の駅の良さはなんとも言葉にしづらい
地域に根ざした、多少垢抜けないところと
旅人を純粋な笑顔で受け入れる前向きで善良な気配が漂っているが
全くのアットホームではなく、行政感とも通底するような薄味なところもある
そのかんじが良い
知らない土地の人がなにか一生懸命やってる空間に
出向いてそれを見たり味わったりするのは単純におもしろい
ここのところ気候が良いので出かけるには丁度良い


今日行ったところは、グーグル地図で検索したら出たわけだが
行ってみると、地図や公式ウェブサイトで見るのとはずいぶん印象が違った

田舎道だったのが、急にアスファルトも周りの建物も綺麗になった
どうやら、近年に一気に造成された地域で
山の中に妙に新しげな幅の広い二車線道路、まだ太くない並木
セキスイハイムのコマーシャルにでてくるような住宅がまとまって建つ区画が
空き地の目立つ造成地にぱらぱらとある
また近くには、大型スーパーと百円均一と薬局がまとまったような
平屋の郊外型店舗がでんと建っており、すぐそばに大きい病院もある
丁度新緑の季節で、 郊外の清潔で美しいライフスタイルの箱庭のような
完成された景色だった
こういうところに来ると、妙にどきどきする。 記念に石でも拾って帰ろうかすら思える

その区間を過ぎると、しばらく何もない山道があり
件の市場の付近の地域に入ると、おそらく90年代くらいに造成された
さっきのより少し古い整った地区があり、市場はその中心部にあった

市場は思ったよりも小規模なものだった
団地にくっついた商店街の一角を持ってきたような、美容院やクリーニング屋などの
テナントが入った、一昔も二昔も前の複合商業施設といった風情で
その一番大きいスペースを産直市場のように使っていた
しかも半分くらいは普通のスーパーのような品揃えで、小さめの道の駅の直売所くらいの
規模で、土地のPRコーナー等がない分見劣りする

心なしか、市場全体の活気も欠けるように思える
おれはさっき通り過ぎたピカピカの造成地区のことを思い出した
なんとも言えない気持ちになって、あまり見かけない葉物野菜なんかを少し買って帰った


途中でパン屋に寄って、ベーコンエピを食べた
なぜか時々食べたくなる
今日食べたやつはベーコンが少し獣臭いものだった