「岩波データサイエンス Vol.6」が発売になりました
前号に引き続き、2ページの掌編漫画が掲載されています。
今回は時系列に関する特集号なので、そんなことを考えながら描きました


本の詳しい情報は公式ホームページを御覧ください
https://sites.google.com/site/iwanamidatascience/

amazon通販ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4000298569/

「あ!あれたべよ」という食品があったことをふと思い出した
思い立ったときに食べて腹を満たせる商品であったことは
商品名でなんとなくわかるが、それがどんなものだったか
全く思いだせない
テレビコマーシャルをむかしやっていたな

カロリーメイトみたいなものだったろうかな
それともゼリー栄養食みたいなものだったか
まるっきり記憶にないのでインターネット検索してみたらなんとカレーだった
ご飯とカレーが一緒になったもので、レンジで温めて簡単に食べれる
レトルトカレーをより手軽にした感じのものだった

まるっきり記憶になかったものでも事実をそうだと突きつけられ
なんなら製品の写真や当時のテレビコマーシャルまで映像が出る
ぴんとこないまま、なるほどそうだったのかという気持ちになる

脳みそがすっかり忘れてもインターネットが情報をひょいと持ってきてくれて
あたかも完全に思い出したかのような気持ちになる妙なもんである




近隣地区に新しいスーパーが出来たというので見に行った
当然ピカピカの建物だったが近頃はスーパーどこも小奇麗だから
ニューオープンだからという特別感はあまり感じなかったように思う

ツナマヨおにぎりを買った
ツナマヨおにぎりは大体コンビニのものが美味く、スーパーで売ってるやつは
比較的うまくないというのは大まかに共通しているところだ

案の定今日のニューオープンスーパーツナマヨおにぎりもぱっとしない味だったが
しかしそれがかえって良い味をだしていて、まったくがっかりすることもなかった
良く言うなら、昔ながらの味という具合でかえって新鮮さがあった
豪華でおいしいお菓子を食べ慣れたところに久方ぶりに駄菓子を食べるような
これはこれでという気分です

技術が進歩していくと難しくなることだが、あまりうまくないツナマヨおにぎりも
今後もどこかで生き残っていってほしい
また排出ガス規制の行き届いた昨今、くさい排気ガスもたまには嗅ぎたくなるもんだが
なかなかそれはかなわない。喜ばしいことなんだけども


そのスーパーは梅ぼしの種飴が売っていたので良いスーパーだと思った
あんまり売ってないので助かる

かかりきりになっていた作業の一部区切りがついたので買い物に出た

新しい消しゴムを買った
消しゴムは漫画を描くときに使うのだが、鉛筆の線を念入りに消そうとすると
ペンのインクも薄くなってしまうということがある
一般には消す能力が高いほどその傾向は高まりますから
性能がパワフルであればあるほどよいとは一概に言えないものだ
あまり強くこすらずとも鉛筆の線だけをすいすい消す能力が求められる
評判を伺いながら、いくつか試しているところです




昔の車の雑誌を読んでいたら、かつて存在した自動車メーカーで
「富士」と名のつく会社が山ほどあった、という話が出てきた
富士重工と富士自動車があることは知っていたが

富士山という名前
よくよく考えてみたら「富」の「士」の「山」なんだな
金持ちのサムライの山という意味である

まったく考えたことなかった
英語ではMt.FUJIと言ったり、「富士」という文字列を目にし耳にしすぎている
せいで、分割してその意味を考えたことなど今日の今日まで一度もなかった
富士、という単語を見て、金持ち侍のイメージをぱっと思い描くことができるだろうか
どうしたって水色の円錐形の山のイメージを浮かべてしまう

「富士」を分解したときに現れるものがあまりに富士と関係ないというか
富士山を二つに切り分けたらその瞬間小判と侍に化けてしまったような
奇妙な感覚を味わっている
うまく言葉にできないが

フィリピンへ行って帰ってきた
目的はグヤバノです
グヤバノについては何度かこの日記で取り上げているが
バンレイシ科の果物で、日本ではほぼ流通しておらず
かろうじて売っていた缶ジュースでその味を知り、虜になったのだった
ドライフルーツになったものを買おうとして頓挫した話も
前にここで書いたことがあったと思う

今回、それとは別な方向からフィリピン旅行のお誘いがあったため
しめた!とばかりに事情を話し、同行させてもらうことになった
道中いくつか困難が立ちはだかることもあったが、結果としては
無事に生のグヤバノを拝むことが出来、完熟のものをまるまる一個食べた上
ドライグヤバノを日本に持ち帰ることもできた
目的を完全に達成した最高の旅行となった
 




グヤバノについてはさておき
おれにとって今回が初めての海外旅行だった
これにより、自分の好奇心の矛先について考えることになった
我ながら不思議に思ったことなのだが
ため息の出るような絶景や珍しい動物、史跡や歴史的建造物を見たが
より興味を惹かれたたのは、現地でありふれたものとして扱われている
日常を構成する平凡なもののことだった

たとえば車は日本製のものがたくさん走っていたし
割り箸も普通に提供される。コンビニもセブンイレブンばっかりだし
日常の構成部品は日本と共通するところは多くあるようだった
それゆえに
日本に似たもののなかに、明らかに珍妙な理論や構成部品を見たとき
そしてそれがその国ではありふれた平凡なものとしてスルーされているとき
独特の高揚感、好奇心が募るのだった

傾向として地元の人々は良く言えばおおらか、悪く言えば多少粗野なところがあり
日本の感覚で見ると甚だしく掟破りな場面も何度か見たが
反対にデパートやホテルなど現代的な施設では、その先進的秩序を守るため
日本の常識を超えた厳重警戒かつ過保護であり、掟破りに対して
より強い掟を設けることによってバランスをとっているかんじだ
釣り合いがとれているからおれにとって異常に見える場面も普通の日常になっているし
スルーされるがその違和感は無視できない

現地の人の利用するコンビニには
メントスやハイチュウと並んでFOXSという似たような包装の見慣れぬ菓子が並び、
マクドナルドやケンタッキーフライドチキンと並んでJollibeeという
ファストフード店と思われるチェーン店がかなりのシェアを持っているようで、
道路には「トライシクル」と呼ばれる、バイクと人力車をドッキングさせたような
粗雑な感じの乗り物が車と混じって走っている
ホテルの朝食にはオレンジやリンゴジュースではなく「dalandan」という
謎の柑橘系のジュースが出る。それがやたら甘かったり
それでいて道行く地元民はユニクロの袋を提げていたりする
そういうものに出会う度、日常の微妙な差が面白くて仕方なくなる
そのへんの町をいくら歩いて見ても見飽きることがなかった


考えてみたら、日本のなかでも行ったこと無い町や地方に出かけていったときは
そういうところばかりを見ていたような気がする
見慣れないローカルスーパーがあったり、建物の材質や古び方
ブロック塀の壁穴の模様の違い、フリーペーパー、野菜などなど
同じ日本だから同じものも当然たくさんあるが、それに混じって
自分の住む地域とは微妙に違う日常構成物が展開されているわけだ
それについて

いままでフィリピンは写真や映像でしか見たことがなかった
そこには日本にはないフィリピンの特色が映し出されることが多いはずだから
外国だから別世界で当たり前だと、そのように捉えていたように思うが
構成物の違いは当然多くあるものの、思った以上に
「別世界」ではなく、「似て非なる世界」だったという印象を受けた
それが大変面白かった 



他にも考えたことはあったがとりとめがなくなるので
さておいたグヤバノの詳細も含めまた別なときに書くことにする



楽園(ル パラディ)ウェブ増刊にて描いた漫画が公開されました。今期四本目。
4月30日更新分です。無料ですので見てみてください。


行き方:下記URLを押す→WEB増刊へGOと書かれた箇所を押す(中段画面左)→4月30日のところを押す→漫画登場。
 http://www.hakusensha.co.jp/rakuen




一応、これにて春のウェブ増刊、春のpanpanyaまつりは終了となっていますが
5月3日に「Encore」とあり、アンコールで何かが更新されるみたいです
春のpanpanyaまつりは今回のほか3月22日、31日、4月8日となっております
次回ウェブ増刊の更新開始までの間は閲覧可能です







今年も資料性博覧会の季節がやってまいりました。
今回の資料性土産はこいのぼりくんのミニソフビ版です
「ミニソフビ」というジャンルがあることを今回初めて知りました

今回はキャラクター原案とポーズのバリエーション案、パッケージラベルを
担当しました。原型及び塗装は別の方によるものです。

三色三ポーズあり、それぞれ一色ずつ、一ポーズずつの三匹セットで
資料性博覧会10の会場にて抽選販売されるとのことです。
ラベルはステッカーになっており、おまけとして一枚付属します

資料性博覧会10は5月4日に東京・中野で開催されます
イベント概要その他くわしくは以下の公式サイトをご覧ください

公式サイト→https://mandarake.co.jp/information/event/siryosei_expo/
販売情報ページ→https://mandarake.co.jp/information/event/siryosei_expo/event.html


GRANDIBVS  EXIGVI  SVNT  PISCES  PISCIBVS  ESCA

散歩をしていたら、道端の低木が目に留まった
まだ冬枯れのままで、その木の葉は一枚もついていなかったが
隣にある大きな木から落ちた枯れ葉が
奇跡的に枝の上に落ち、絶妙のバランスで乗っかっていた
何気ない景色であった


少し進むと、民家の植木の周辺でうぐいすが鳴いていた
それと時を同じくして、少し離れた幹線道路をパトカーかなにかが
サイレンをがんがん鳴らして走る音が聞こえた
その二つの音が同時に混じり合って聞こえていたが
全体としてはなんてことない春の昼下がりの感じになっていた

それで、あれっと思って
枝葉が織りなす絶妙に偶然起こった出来事や、うぐいすとサイレンのまるっきり
とんちんかんな組み合わせも、少しも不自然なものではなかった
少しは驚きや不協和音を感じてもよさそうなものだが


たとえば漫画の背景に、枯れ枝にどこかから飛んできた葉っぱが一枚
やじろべえのように乗っかっている様が描かれていたり
映画のワンシーンでうぐいすの声とサイレンが
静かな道で鳴っていたら、とても不自然な、奇妙さを感じると思うのだが
現実にはそれはなんてことないものとしてスルーされているのだ

現実のなんてことない景色の中のひとつひとつ見ていくと
春の穏やかな昼下がりと何の関係もないパーツがうじゃうじゃ居る
だからといってそれらが春らしさを損なっているふうでもない


雑音なのだろうな
人間は雑音をうまいこと避けてものを聞いたり過ごしたりすることができる
うぐいすや桜の花なんかを見ていたら、サイレンの音なんて気にならなくなるし
そうなると枯れ枝は雑景とでもいうのだろうか
注目する必要のない景色の構成要員ひとつひとつを見ていくと
さりげなくどうでもいい決定的瞬間は頻繁に起こっているのかもしれない

べつにそういうものを見落とさないようにしようというわけではないが
そもそも全てを見落とさないようにすることなど不可能であるし不毛なことだが
ふとしたときに意識のピントをずらしてみると、そこらじゅうに
雑なものがうごめいているのを見つけて変な気分になれるという
それくらいは

逆にいえば、自分がものを見たり描いたりするときに無意識に取捨選択している
それら有象無象の雑なものの存在は、なるべく思うようにしていたい



楽園(ル パラディ)ウェブ増刊にて描いた漫画が公開されました。
今期二本目と三本目、3月31日分と4月8日分です。
無料ですので見てみてください


行き方:下記URLを押す→WEB増刊へGOと書かれた箇所を押す(中段画面左)→各日付のところを押す→漫画登場。
 http://www.hakusensha.co.jp/rakuen/vol23/

スーパーで袋入りで売っていたタマゴドーナツを食べていたら
ドーナツが六角形をしていることに気付いた
真ん中には穴があいているので、見た目は角ばっているが
ひとまずドーナツらしい格好はしている

一般的なドーナツは丸い形をしていると思うが
なにか都合があってこの形になっているのだろうか


実際にドーナツを作ったことはないが、もし作るとなると
あのわっかの形をどうやって成形するかという問題にぶちあたる
考えうるパターンは次のようなものがある

①まんじゅうのような形を作ってから真ん中に穴をあける
②細長い紐のような形を作って両端を繋げる
③ちくわのような形にした生地を輪切りにする
④平たくのばした生地を丸い型で抜き、もう一度真ん中を小さい丸い型で抜く
⑤ドーナツの形の型に生地を流し込む

他にも方法があるかもしれないがざっと思いついたのはこんなところだ
推測するに、今回のドーナツは④の手法で作られているのではないだろうか

六角形というのは、平面を同じ図形で敷き詰めるとき、最も効率のよいもので
あるという話をどこかで聞いたことがある
蜂の巣が六角形をしていることも、自然界が最適な形状を選び取っているという
そういう説で、説得力がある


このドーナツも、平面にのばされた生地を効率よく抜き取るため
六角形の型が使われたのではないだろうか
更にいえば、④の手法でドーナツを量産する過程で、より生地を無駄にしない
効率的な手法が模索され、ドーナツは丸いものであるという前提から見直され
六角形の型にたどり着いたのではないだろうか
六角形のドーナツは、④方式のドーナツの進化の終着点なのではなかろうか



いやそうとも限らない
このタマゴドーナツの真ん中にいい加減にあけられた穴を見ると
まだ何か改良の余地があるように思えてくる
この穴は火の通りをよくするための工夫であるということは何となく知っているが
六角形の完成された設計の真ん中に、仕方なく穴をあけているような
理論的に考え抜かれた形状に、旧態依然な穴を雑に設けたように見える
どうも、もっと洗練された方法があるような気がしてならない
それがどんなものか、わからないが

将来的に、誰かのひらめきによって
④ドーナツは想像もつかないような効率的な形状に進化しているかもしれん
もしかしたらドーナツという名前ですらなくなっているかもしれない


形こそ六角形であるが、タマゴドーナツは素朴な味でうまい
それは今後もあまり変わらないのではないかなと思う