寝るかと思って布団の中で目をとじているとき
なかなか寝付けず、暗闇のなかであれこれ思考をめぐらせていて
 
ふと気づくと、 思考が思いもよらぬ方向に進んでいて
それがその手触りだけを残して、ぱっと消えてしまうときがある
はて、今何を考えていたんだったか
どんな連想ゲームの軌跡があったんだか
 
思考をめぐらせてるつもりが、眠りに落ちる寸前までいってたんだなと
いうことを思って、その手触りをたよりに
先程まで何を考えていたのかの痕跡をたどる思考に再び入る
 
ちょっとしたきっかけで、端緒を掴むことさえできれば
そこから消えたはずの思考をほぐしていくことができる
 
 
二度目はなく、大抵その過程で寝てしまうから
何を考えていたのだか、今はなにも思い出せない