四本立てくらいの夢を見た感じがしたけど
朝覚えていたのはそのうち一つの断片だけだった
それすらじきにすっかり忘れてしまった
 
しかも、四本立ての夢を見た「かんじ」もいま忘れてしまっていて
朝起きて「四本立ての夢を見た」と思ったそのことだけを覚えてる
 
出来事そのものは忘れてしまっても、思っておくことは大事だ
忘れてしまったんだ、あったはずのものが無くなった状態なんだという
ことだけは認識できるからな
それがいいことなのかどうかはわからないが、ないよりは
あったほうが得なんじゃないだろうか




確定申告をオンライン上でやるやつを利用するために
マイナンバーカードでサービスにログインすることが必要になった
去年そのために、カードを電子的に読み取る機器も買ったんだったが
それとは別に、数字四桁のパスワードが必要であるという
カードを発行する際に設定したものらしい
 
思い当たるパスワードを入れてみても、だめだったので
違うやつだったか、と入れてもだめ
「何回か間違えるとロックがかかりますよ」というようなメッセージが出たので
じゃあ次もう一回だけ試してだめだったらやめておこうと
思って入れたやつもだめで、ロックがかかってしまった
 
三回でロックされるということがわかった
こうなると、役所の窓口で解除の手続きをしてもらわないといけないらしい
面倒なことになった
パスワードは、その後すぐ去年控えておいたのを思い出した
明日役所に行き、ついでになにかおやつでも買ってくることにする
 
オンラインで簡便にできるはずが、余計面倒なことになるの
ろくでもないことだと思っていたが
数年もしたら、こんなのはもっとましなシステムに改変されるだろうし
忘れて失敗したこと、パスワードを控えていたことは今年覚えたから
来年同じ失敗をする可能性は低いだろう
今後味わうことのない貴重な面倒臭さといえるかもしれない
おやつも買えるし良い方に考えよう