祖父から古い写真を大量に借りてきたのでスキャンする作業をしている
納戸に無造作にしまってあるのを発見し、このまま放置して経年劣化させるには
惜しい貴重なアーカイブであると思い、できるうちに少しずつデータ化しようと思った

祖父や、その近所に住む老人たちは懐かしい写真といっていたが
まあ中にはまったくなんのこっちゃ覚えてないものもあったようだが
自分の生まれる前の資料というものは、いかに自分に近しいモチーフであったとしても
見覚えのある建物や場所が写っていたとしても、まったく現実味ない仮想世界に見える


この写真は祖父の家から徒歩一分のところにある小さな神社の建造風景です
おれが知っているのは長年の風雪でかなり草臥れた外観の、木の板が濃いグレーの
ような色になった年季の入った小屋で、さもはじめからそこにあったような顔をしているが
あの建物もこのようにある時誰かが建てたものであるということを見せつけられると
目の覚める思いだ

どんなに景色になじんだ構造物も錆びて色あせた看板も誰かが作った新品時代があった
と理屈ではわかっていても、古びた建物はむかしから古びていたように思ってしまうし
おばあさんは昔からおばあさんだったようになんでか思っていてしまうが
つきつけられるような気持ちになる

古い写真の整理はとても楽しく朝からやっててあっという間に日がくれてしまった
借りてきた分はごく一部だがそれでもあと2日3日はかかるかんじする