夢のなかで浮かんだ言葉

「そう考えると、自分は一分も命が惜しくないのかもしれないな」

ぽっと浮かんで、頭の中で反芻して
それはどういう意味の言葉なのだと考えたがよくわからない
命が惜しいとは一分間たりとも思うことはないという意味だろうか
頭に浮かんでおいてなんだが、夢の中ですらピンと来なかった




皆既月食があった
折角なので時間に外に出てみたが雲に隠れたのか見えなかった

しかし皆既月食だからわざわざ月をみるかと思ったわけだが
普段はべつに注意して月を見ようと思うことはあまりないから
いざ皆既月食だからといって、にわかに
ちやほやしているようで、どこか後ろめたいような気分もある

また、変わった現象が起きるときだけ注目するのも
イレギュラーな状況だから見るというのも
なんとなく地に足のつかない思いがある

人はいつもどおりの何気ないものはスルーするが、違和感があったり
普段と異なる状況にあるものは印象深く記憶してしまうものだ
普段さして注意を向けないのに、特殊な状況になった月だからといって
そういう時ばかり注目していたら、思い出に残るのはそういう
特殊な状況になった月ばかりになっていくかもしれない
スーパームーンというのも前にあったが
なんということもない月を見たときのことを思い出せるだろうか

今日皆既月食を見ることはできなかったが
明日べつに何の現象も起きてない月を見ればいいかという気になる