「東京都民銀行」という銀行がある
東京周辺の地方銀行だが、最寄駅の近くにあったので
その言葉の響きと、看板のエメラルドグリーンが記憶に残っている


ただ、記憶によれば「とみん銀行」とひらがな表記だったと思うのだが

 
グーグルで検索してみても、「もしかして:都民銀行」と出て
検索結果も「都民銀行」で引っかかっているものがほとんどのようだ

公式サイトには会社の沿革のページが有ったが、過去のサービスや企画に
「とみん」の字が使われているケースが少し見つかったが
銀行名そのものが「とみん銀行」だったことは明記されていなかった

たしかにひらがな表記の「とみん銀行」という大きな看板が
交差点に面した建物に掲げられていたと思うのだけど
記憶違いなのだろうか
関連子会社に「とみん」の字が使われている会社があったので
それを見間違えたのだろうか?とも思ったが



しかしそれを否定する情報が出てきた
「とみん銀行」で画像検索をすると、確かにひらがな表記の看板を掲げた
店舗が写っている写真が、わずかながら出てきた

自分の記憶が間違いでなかったのにほっとすると同時に
情報というのはけっこう跡形もなく消えてしまうものだなと思う
もしこの画像をインターネット上にアップロードする人がいなかったら
記憶違い、見間違いと判断して、無かったことにしていたことだろう



インターネット、デジタルカメラが普及した時期なんかを考えると
インターネット上に情報として記述されるタイミングを免れて消えたものというのは
無数にある
とみん銀行もそういう時期に記録からこぼれていったのだろうか

そうはいっても
こうしてかろうじて残っていた情報とかろうじて残っていた記憶が結びついて
うっすら消えかけていた情報が自分の中で強固になったときの
妙な高揚感というのはある
おぼろげなものを注意して拾い上げていかなければという気持ちが強まる