夏休みの匂い

部品を交換して手入れした原付の試運転をした

結果としては、部品の交換には絶大な効果があった 

 

ギヤと駆動部分の部品をいくつか刷新しており、どんぶり勘定だが計算上は

およそ2%程動作が軽く、8%程度の推進力向上が見込まれるものである 

そんな計算問題のようにいくんかいなと思っていたが、案外うまくいったようだ

 

今回ばらした部分は洗浄して注油もしたので

数値以上に力の伝達効率が良くなっているというのもあるかもしれない

目に見えてすいすいになって気分が良い。

 

まだ面倒を見なければいけない箇所はちらほらあるが

手をかけるとその分ましになってくれる機械は付き合い甲斐がある


 

 

原付なので、たいしたスピードはでないが

それ故、エリアごとにころころ切り替わる空気の匂いを拾うことができる

自転車やジョギングでは息があがってしまって余裕がないし

徒歩では距離や速度に限りがある

速いバイクでは風をきってしまい、こんなに味わえないだろう

 

夏の道端の匂いのバリエーションの多いことよ

林の影を通り抜けるときは、木陰と葉っぱの裏で冷めた空気の匂いがあるし

短い草の生えた空き地の側では、所謂草いきれの塊を感じられる 

イネ科の葉っぱと広葉樹とでは、温められた葉っぱの匂いも違う

 

昨日の雨のしっとり感が残る、苔の生えた擁壁の横を通り抜けるときは

「夏休みの鋭い匂い」としかいいようのない空気をかんじた

どう鋭いか言葉にするのがむずかしいが

ある夏休みのある場所の空気の味の記憶が、脳に鋭く差し込まれるような

抽象的なのに鮮明で硬質なかんじといいますか

 

 

匂いに関する記憶をめぐる感受性は落ちていってるのかなと

思うことが近年は多かったので、思いがけない鮮やかさはうれしくなる

季節を捉えた思い出はちゃんと書いておかなければな