むかし、新聞の折込チラシで妙なものがあった
「丁稚新聞」というタイトルで、オール手書きの学級通信のような
体裁の簡素かつ密度高い広告で目をひいた
第一号のナンバリングがしてあったので、続刊が期待された

周辺地域にあるサッシや窓ガラスの施工業者の発行物で
見習いあるいはアルバイトの新入りの人が制作しているようだった
それで丁稚奉公から名をとったという名前の由来が書かれていた
創刊号なのにフレッシュな感じがしない
なぞの哀愁が充満していた

その存在感が心にのこり、その後の何号か保管していた気がするが
どこかにしまってあると思うけど急にそれが見たくなった
記憶の片隅にいつもある