風呂の温かいお湯につかりながら、窓を少し開けると
夜の空気がすーっと入ってきて、これが大晦日の夜の空気かと
今年最後の夜の空気の味はこんなかと思って

思ったほど大晦日っぽくない風味があった
冬でつーんとするような冷たさはあるが、地面は雨が乾いていないので
冬の乾いた空気といより、むしろ夏に冷たい高原の河原で、寒いくらいだなと
感じるときの空気に似ているようでもあった



しかし考えてみると
大晦日、正月、年という考え方というのは決まり事でしかなく
時間の節目として人為的に設定されたものであるから
自然の外気に対して、単に冬のある一日の夜ということ以上の
大晦日感を求めるのは難しいとも思える

たとえば除夜の鐘の音が聞こえていたり
年越しそばを準備する匂いがどこかの家の換気扇からしていたり
紅白歌合戦の音がどっかから聞こえたりしていたら
大晦日ぽさを含む空気に感じられただろうか

大晦日、それから年始特有の催しに注意を向けるようにしたい
季節感を味わうにはそれが大事だな


では良いお年をお迎えください