足が痒かったので足を掻いたのだが
痒みのことを思うとき、しばしば随分前のある人との会話を思い出す

その会話を要約すると
人体の感覚で、五感というが、痛みというのは触覚に含まれるのだろうかと
私が質問したのに対し、その人がどう回答したかは忘れたが
その話の流れで、痒みというのは痛覚の一種であるらしいという
話をその人から聞き、へえと思った
その程度のことしか覚えていないが、体のどこかが痒い時に
ああこれは微弱な痛みなのか、とたまに思い出すときがあった

そういうことがあり、今日あらためて痒みについて調べてみると
痒みと痛みには密接な関係があるが、神経でいえば別々な経路をもつ
感覚であるということが近年わかったらしく、そうなのかと思った
知識がアップデートされた


痛みについて
「痛い」とは一言に言うことができるが
頭痛の痛みと腹痛の痛みはまるっきり違うな
厳密にいえば腹痛にもギューという痛みやチクチクという痛みがあるし
切り傷とぶつけたのでも痛みのかんじは異なる

痛みがなんなのか考えると、体がダメージを負っているらしいことを
体感として味わっているその感覚を総称して痛みと呼んでいるのだろう

痛みと痒みが違う身体感覚であることははっきりわかる
痛さと痒さが同時にきている、たとえば治りかけの傷のようなときも
別々な痛みと痒みという感覚がいっぺんに来ていることを感じ分けている

かき氷を一気に食べたときの頭痛と、風邪をひいたときの頭痛は
きっとそれぞれ違う感覚であると思うが
そういうのをひっくるめて「痛い」という言い方をしてしまうことで
微妙な痛みの種類を感じ分けることをあきらめているようにも思える
たとえばいっぺんにそれらが襲ってきたとして
ちゃんとかき氷と風邪の頭痛が同時に来てると感じ分けられるだろうか

さまざまな痛みの種類に名前をつけることによって、いろいろな痛みを
独立した感覚として感じ分けることができるようになるかもしれない
どんなもんだろうか
複合的な痛い目に遭ったときのことを思い出そうとしてるがよくわからない