郵便受けを見るのに玄関を出たとき、外の空気がやたら美味しく感じて
どうしたことかと思っていたら、その後すぐに雨が降ってきた
冬のわりに暖かい気候であったことと、雨の直前の大気の状態が
合わさることで生まれた美味い空気だったようだ

何か、ずいぶん昔にこの空気の味を味わった覚えがある
その懐かしい気配も、良さに加味されているような気がする
それがいつなのかは全く覚えていないが


「いつだか味わった空気の味だ」という感覚は時々ある

空気の味、ということになるとわりとぼんやりしている感覚だが
単純に嗅いだことのある匂いということであればもう少しはっきりと
懐かしさや由来を思い出せるように思う

小さい子供の頃、行ったことのあるスーパーマーケットで
「マツサカ」というスーパーだったが、店の奥が精肉売り場になっており
その周辺の匂いが、冷たいのに柔らかいような独特な匂いで今も覚えている
そのスーパーも今はないので、もう味わうことも出来ない

建物にはそれぞれ特有の匂いがあったりするが、もう存在しない建物となると
その匂いもまた消えてしまうので残念なことだ
その点、外の空気の味については季節が巡ってくればまた可能性があるので
将来的に今日の空気に似た空気を味わって楽しめるかもしれない



という日記を数日前に書きかけで投稿するのを忘れていたので
今日投稿する

一昨日、十年ぶりくらいに従兄弟の家に行ったのだが
記憶にある従兄弟の家の匂いと違う匂いになっているような気がして
建物はいっしょのはずだが、 様々な要因がこの十年で変化してたのだろうな
人や建物が変わらなくても、変わってしまうこともあるということだ
匂いの記憶というのは鮮やかで強いものだが、流動的なものでもある
なるべく覚えておきたいものだ






お知らせが一点
来年ゴールデンウィークに開催の「資料性博覧会10」
サイトが公開されました。サークル募集も開始しています
夏の予告イベントで発表したラフ絵の完成版のポスター絵が出ています
よかったら見てみてください。
http://mandarake.co.jp/information/event/siryosei_expo/