④五稜郭
函館でとりあえず見ようと思った観光名所が五稜郭だった
学校でやった程度の歴史しか知らないので、単に有名な名所も見ようという
程度の気持ちで訪れたのだが

五稜郭の中心部に、「箱館奉行所」という建物があった
これは幕末に建造され短期間だけ存在していた建物で、長きにわたり失われて
いたものを、当時の資料や少ない写真、発掘調査などから復元再建して
展示しているものだという。見物することにした。入館料500円

はじめは、当時の建物ではないんでしょう?なんて思っていたのだが
これが非常に拘って復元されていて、失われたものを極限まで緻密に蘇らせようとする
姿勢と情熱を感じる建物。展示もおもしろくて大変感動した
単に歴史のある建物を見るのとは全く質の違う良さがある
復元の模様のドキュメント映像のDVDが売店で売っていたので迷った末買った




⑤スパー
スパーというコンビニをご存知だろうか
かつては関東でも展開していたコンビニで、「ホットスパー」という亜種も存在した
めっきり見かけない消えたコンビニだと思っていたが、北海道で偶然出会った
うわっと思って友人に車をとめてもらって立ち寄った

調べてみたところ、かつて全国展開していたものの、大手との競争に負け
地域によって他のコンビニに名前が切り替わったり、閉店したり消えていったが
北海道に関してはセイコーマートの傘下としてその名を残していたらしい
実際に店内にはセイコーマートブランドの商品が並んでいた

しかしなんと、今年の九月でスパーはなくなってしまうという
道内のスパーは九月でハマナスクラブという店名に切り替えるという旨の
チラシが店頭に貼り出されていた
前記の情報と合わせて考えると、日本から完全にスパーが消えるということだ
そうなのか…

そう考えると、素晴らしいタイミングで北海道を訪れたものだ
現存するスパーを拝むことができて本当によかった



⑥ローカル出版物
函館から札幌へ向かう道中にたまたま寄った道の駅で、本が売っていた
どうやらその道の駅の近くの団体が発行する本のようで
同人誌のような簡素な体裁のもので、十種類以上はあったように思う

ほぼすべて北海道やアイヌに関する昔話や情報を扱ったものだった
どれもじっくり読んでみたかったが全部買うわけにもいかんので
気になった三冊を選んで買うことにした

まだぱらぱらとしか読んでないが
その中に、北海道に存在する全ての郵便局の消印を集めた本というのがあり
これがまたすごいアーカイブで 、北海道の広大さの一側面が
本の形になってあらわれたようなおもしろいものだ

車窓から見た、遥かに広大な北海道の原野のどこかにぽつりぽつりと
千以上にもなる郵便局が点在しているそんな茫漠たる想像をする
そしてそれは空想でなく実在している、その確かな証拠が消印として収集され
本として纏められ並んでいる。ぐっとくるものがある



⑦ケーキどら焼き
そことは別な道の駅で、地元パン屋製のお菓子が売っていて
「ケーキどら焼き」という聞いたことないお菓子があった
心惹かれるネーミングだったが丁度お腹いっぱいだったので買わなかった
どんなもんだったのかちょっと気になる



⑧景色について
やはり気候も違うし生える植物も違うようで、同じ種類の雑草も関東よりひとまわり
大きいように見えた
電車を降りると空気の味が明らかに違った。空気の味は本州の中でも
地方によって違うと感じることはよくあるので、違うのはまあ当然だが
これが北海道の空気か、と思った

山あいを走る高速道路のような、広大な自然空間にひょろりと道がある
大海原をいかだで行くような心細さと冒険の気分が出る
今回行くことができたのはごく一部分だったがまた行きたい



思い出して心に残ったものは大雑把にはこれくらいか
他にも細かい点で面白いものは無数にあったが
きりがないのでひとまずこのくらいにする
また思い出したら書く