錦鯉の雑誌をはじめて読んだ
「鱗光」という名の雑誌で、愛鯉家のための錦鯉専門誌、と書いてある
鯉を飼育して、品評会をやってたりするのは知っていたが
こういう雑誌があるとはね。。。


まず興味深いのが、載っている鯉の写真が全部同じ構図で
頭を下向きに、鯉を真上から撮影したものなのだ
しかも、プラのたらいか何かに入れられているのか、背景が全部青い
横からみたものや、かわいらしい顔をアップにしたような写真はひとつもない
すべて上から目線、徹底している、サイズも決められているようだ

向きと大きさを揃えて青い背景に合成されて並べられた画像もあった
青い水中を、同じ大きさのさまざまな鯉が同じ方を向いて均等な間隔で
整然と並んで泳いでいる構図は違和感がすごい
ミニカーかなにかのカタログのように見える


紙面のかんじもそうだし、文章も、鯉を生き物やペットのように扱ってはいない
鱗のきれいさ、彩りの美しさなど、美術品かなにかを語るような文面で
あと鯉は一匹二匹ではなく、一本二本、と数えるんだな、、、
かんぜんに物扱いで非常にドライに思えたが
ペットではなく、盆栽とかそっちのジャンルだったのかもしれない

カルチャーショックが笑いに変換され読みながらずっと笑ってた
品評会の会場で黙って水に浸かっている鯉のことを考えていた
まな板の上の鯉、うれしくもかなしくもないという風情
可愛がられようが、美しがられようが、釣られようが、何食わぬ顔をしている