銀行はお金を扱うのになぜ金行ではなく銀行なのだろうか

という疑問がふと浮かんだのだが、この疑問に覚えがあるような
かつてそんな疑問があり、それを解消したような記憶があった気がした
気のせいかもしれんが


路銀という言葉があるな
旅で必要になる金銭というような意味だが、これも路金ではない
お金のことを直接「金」で表現せず、銀にする理由がどこかにあるのだろうか


賃金。これは金を「ぎん」と読んでいる
金を「ぎん」と読むのは珍しいことのように思うが
案外金銭のことをきんと言ったりぎんと言ったり、曖昧だった過去があるのかもしれん

たとえば、かつて金銭のことを「銀」と表現しており
それが時代とともに「金」に移り変わっていったというパターンもありうる
となると賃金は「ぎん」から「きん」に変わる過渡期に生まれた言葉であると考えられる
勿論そうなった場合、銀行や路銀はそれより以前に出来た古い言葉となる



ところで銀行という言葉には銀とつくので
お金を扱う中でもなんとなく銀色の硬貨、特に百円玉のイメージがある
百円玉の枚数ををじゃらじゃら機械で数えているような


硬貨の色でいうと、十円玉だけ茶色で地味な感じがするなと昔から思っていた
金色や銀色の中にあって、くすんだ茶色、特に酸化して古びたものが多いから
他と比較して独特な印象がある

それ一種類だけ茶色いという点で、アブラゼミとイメージが被る
なんだか話が飛躍してしまうが
アブラゼミも日本のセミの中で一種類だけ羽が茶色い
アブラゼミは幼少期わりとどこでもよく見かけたし、セミのなかで
とりわけ珍しいものとは思っていなかったが
十円玉についてもありふれているが改めて色を考えると珍しい茶色をしている、ということで
無意識にイメージを結びつけていたものと思う


アブラゼミは日本ではメジャーであるが
世界に目を向けると茶色い羽のセミというのは案外珍しいのだという
話を昆虫図鑑で読んだことがある
それを知ったときは少しありがたみが増したような変な気分になった

銅で出来た茶色い硬貨はどうだろう
べつに世界中にありふれているのではないかと思いますが
むしろ五円玉の金色で真ん中に穴が開いた形状は珍しいかもしれない
どんどん話がそれていってしまうな