「楽園」夏のウェブ増刊で公開された作品に
描き下ろし作品が加わった電子書籍版が発売になりました。
 
通常公開分の動物に関する掌編2作に加え
描き下ろし「夏の裏側で」を加えた3作品が入っています。
是非見てみてください。
 
 
 
②NTTアーバンソリューションズ総合研究所の
「地域想合研究室.note」 にて、インタビューを受けた記事が
掲載されています。
 
「街づくり」の話を軸に、場所の記憶などの話をしています
よかったら見てみてください。
 
 
 
 
③WWFジャパンによる企画「コミック・ダイバース」
拙著「動物たち」が取り上げられました。
漫画で生物多様性について考えるという取り組みとのこと。




色々ともたもたしていたら様々なお知らせが遅くなってしまいました

以下雑記
「喫茶スイス 1972-2022」という本を読んだ
滋賀にかつてあった「喫茶スイス」という店を惜しんで
記録写真や、ゆかりの人物のインタビューやエッセイからなる本。
 
無くなった店を記録して本にするという時点で心惹かれるものだが
この本を出している「あしがる出版」という出版社は
この本のために立ち上げたのだという
ただならぬことだ
 
喫茶スイスという店は、行ったこともないし
こういう本を見つけるまでまったく知らなかったのだが
消えゆく場所、建物の記憶について
せめて自分の観測範囲だけでも、何かしなければという
使命感をもとにものを作るという気持ちはとてもよくわかるし
そういう情熱を受けるに値する場所だったということも
本を読むことでわかった
 
 
世の中では、つねに何か少しずつ変化している
それは、つねに何かを失っていると考えることもできる
それらは多分全て、喫茶スイスのように惜しんだり慈しんだり
することが理論上は可能であるし
そうであってくれたなら、と思ってしまうこともあるが
なんだかんだ物理的にも人情的にも難しい
まあ誰にも見向きもされず人知れず悲しく消えていく哀愁もまた
美しかったり、どきどきさせられたりもするものだからな
そう単純でもない
 
しかし幸福な店を記録した幸福な本だった
 
 
これに限らず、たとえば図鑑のように、情報をなにかの括りによって
集めて並べて本にしたものはだいたい好きなのだが
世のあらゆるものは一人くらいどっかの誰かが慈しんで拾い上げているのでは
ないかという願望が、部分的に叶うような
嬉しさによるもののような気がする