枇杷と琵琶
果物と楽器だが、同じ読み方をする
そして、形もなんとなく似ている
きっとどちらかが先にびわという名前で、それに似た形の
果物ないし楽器ということで、そっちにも名前がついたのだろう

「この楽器、果物のびわに似てるからびわと名付けよう」
「この果物、楽器のびわに似てるからびわと名付けよう」
どちらだろうか
どちらかというと後者のほうが自然なような気がする
自然のものに人工物の名前を入れるパターンはよくある
「ハンマーヘッドシャーク」とか「カブトムシ」とかがそれだ
逆に人工物は、作られる目的など名付ける理由になるものがたくさんあるから
形が似てる自然物から名前を取るようなパターンは少ないように思える
あるかもしれないが

とはいえ単純な歴史でいえば兜が開発される以前からカブトムシは
いただろうから、あやしいところではある


びわの話に戻す
「比巴」に木へんをつけるか、上に王を二つつけるかの違い
王を二つつけるやつの部首が何なのかはわからないが
もし琵琶が先行して存在したのだとしたら、琵琶に共通する
王二つを木へんに取り替えて植物の名前として採用するという流れは
まあ考えやすい
あるいは逆の流れについて考えると
「琴」という漢字もありますから、王二つというのは楽器を意味する
部品であると考えられる。 枇杷の文字が持つ植物としての意味をはずし
楽器としての意味を付加して「琵琶」としたのかもしれない
そういうふうにも考えられる

そうなってくると
果物でも楽器でもない「比巴」という言葉が先にあって
それが共通のルーツで
そこから果物や楽器に派生していったという可能性も大いに有り得る
ああいう水滴みたいな形をした古いなにかが存在したのかもしれない
と思って比巴でネット検索してみたが、中国語のホームページが色々
でてきたので、由来は中国にあったのだろうか?
中国には「比巴」なるものが今もあるのだろうかそれはよくわからない
「琵琶」と「枇杷」について気になっている人のホームページも見つかったので
やはり誰しも気になるところなのだろうな

「琵琶湖」は湖の形状が楽器の琵琶に似ていることが由来であるという
説が有力らしいが諸説あるようだ